| TOP | HOLZ三河 | 三河材紹介 | 木材市場 |
| 会員登録 | O/L発注 | オンライン入札 | 前回落札結果 | HOLZニュース最新版 |
HOLZ三河ニュース
No.0056
現在、最新のHOLZ三河ニュースです。
左側にバックナンバー一覧が掲載されている場合はバックナンバーを読む事ができます。
  行ってきました、こんなところ Vol2〜森林と木のフェア〜 報告 Part1
毎年行なわれている、木材フェアですが、本年は大阪とさいたまで行なわれました。今回はまず、大阪での報告をさせていただきます。
大阪会場では、全国木材協同組合連合会と全国森林組合連合会との共催で、森林の関係から木材のことまで幅広い内容で開催されました。
大阪ドームのほぼ全体を使っての会場設営で、会場入口には杉の木の植栽で森をイメージし、床にはウッドチップや板張りで木の感触を感じ、森林の働きなどを説明したパネル展示で入場者の関心を引いていました。また各ブースは、それぞれ趣向を凝らした演出で、日本全国各地からの木材組合、業者さんの参加で地域の特性を打ち出していました。また森林や木材に関するセミナーも多数用意されていたのが印象的でした。
 来場者は、親子連れが多く、開場時間前から多くの方が並ばれていたのが、このイベントに対する関心の強さを表しているようでした。確かにプレゼントや子供向けのステージでのショー目当てということも否めませんが、会場内で“森や木”のことを関心を持って見ている光景を多々目にすることができました。イベント自体が消費者の方々に徐々に浸透している現れだと感じました。来場者数、2日間で、31,638人だったそうです。会場内にはお客さんが絶え間なくいたことを報告します。
 
  〜森林と木のフェア〜(2)
そのフェアの中で、日本木材青壮年団体連合会は、小学校高学年の子供さん向けに社会科授業、“木や森や環境のこと”をテーマに、木の机を使って教室を演出し、授業を行ないました。
一日3回の授業は、定員の20名を越えてしまうほど盛況で、同行していただいたご父兄のかたとともに熱心に勉強していただき、子ども達の真剣な眼差しに、我々木青連のメンバーも汗をかきながら一生懸命取り組んでいました。
授業内容は、大きく分けて、@森の機能の説明(実験を交えながら)、A森での仕事(林業)の説明、B木の性質、性能の説明、C木と環境との関わりについて、というような4つの内容を説明しました。実験やクイズでの授業内容は、幼稚園の年中さん(4〜5歳)ぐらいから、中学生に至るまで参加者の年齢がまちまちにも関わらず、非常に真剣に聞いていただいたことが印象に残りました。
と同時に、子どもはともかくご父兄のかた含めた一般の方の“木”に関する知識は、我々が想像するよりもはるかに少なく、なんとなく知っている程度の知識になってしまっているのが現実だということを改めて認識させられました。木が大きくなるのはどこからか知ってますか?の問いには多くの子どもやご父兄が、中心から成長すると回答していたことはそれを如実に表しています。(実際は、外側からですよね。)
 
  〜森林と木のフェア〜(3)
明日の仕事、すぐそこの木材需要も確かに大切です。しかしこの現実を考えると、いかに森林や木材のことを正しく理解していただくかが、今後の木材の需要につながっていくことではないでしょうか?このことは我々に課せられた大きな課題ではないでしょうか?
当日は、全国でもこうした訪問授業の先進地、NPO法人、穂の国森づくりの会から森田君や愛知県東三河の、豊橋、新城のメンバーが講師として熱弁をふるっていただき、また全国のメンバーも自分達の地元で開催したいということから多くの方が見学にきていました。
林野庁からも、この取り組みについては、ここ1、2年が学校の授業に取り入れていただく最後のチャンスだということで、積極的に行動して欲しいという要望もいただいております。この活動が東三河から全国へ活動が広がっていけば、そんなにいいことはありません。
子供たちになにができるのか?我々は真剣に考え、行動を起こさなくてはいけない時期にきています。と同時に一般の人への正しい知識の伝達、これも我々の課せられた大きな課題だと思います。これこそが木材産業を明日へつなげていくカギではないのでしょうか?皆さんも一度、教室で子ども達の前に立ってください、彼らの真剣な眼差しに勝つことができますか?次回はさいたま会場での報告をします。
(潟gヨイチ・岡本晴広)
 
 
森林環境の授業を行う筆者(岡本)
 
  ‡ アベマキ 「d」 (コルククヌギ) ‡
6月12日の市に出品されていた「アベマキ」が今回のテーマです。樹皮がゴツゴツしているのが印象的でどんな用材として使われるのか知りたくて取り上げてみました。前号の「イチイ」と違い、雌雄同株の落葉高木で花期は5月。本州から九州・朝鮮半島・台湾・中国・インドシナ半島に分布し、比較的乾いた山地に自生します。アベマキは「あばたまき」の意味で、灰黒色の樹皮がふぞろいに割れ、老木では厚さが7〜8pくらいにもなるコルク層の発達によって、あばた状になる様子を意味しているといいます。コルク層の発達と葉の形などがクヌギに似ていることから一名コルククヌギともいいます。樹皮は年輪のようにコルク層が層状に積み重なっているためか、樹皮が傷つき、樹液がでていることはあまりないようです。弾力があって、熱やガスを通さず、また腐りにくく、強くて軽いため、栓・コルク板・防音・防虫用などに幅広く利用されています。また、薪・木炭・椎茸のほだ木などにも使用されているとのこと。ワインの栓などに使用するコルクは、地中海沿岸に生育するコルクガシから採取するのですが、第二次世界大戦中からしばらくの間は、アベマキのコルクで代用したようです。果実のどんぐりは開花翌年の2年目に熟します。いがいがの袴は殻斗といいます。どんぐりは縦長なのが普通で、秋に落下したどんぐりは条件が整えばそのまま根を伸ばします。コルクは外材から作られるものとばかり思っていましたが、これからはワインの栓を開ける時などに気にかけてみようかな、と思います。(日浦)